
M&Aを行う前に知っておきたいこと
企業の経営者にとって自社のビジネスをいかにして拡大するかは腕の見せ所であるとともに頭の痛い問題でもあります。解決策の一つとなるのがM&Aと呼ばれる企業買収や合併などの組織再編ですが、これを行うためには対象企業の慎重な見極めが必要です。単純に利益の出ている会社を買収すればうまくいくというほど単純な話ではなく、買収後にいかに自社と対象会社をうまく組み合わせてシナジー効果を生み出せるかどうかという点がM&Aの最大の難しさです。逆に言えば、もともと自社と親和性の強い会社を買収すれば成功の確率は高まるわけですので、なるべくそのような会社をターゲットにしてM&Aを仕掛けるべきであるという点を念頭に置いておくとよいでしょう。
M&Aのプロセスとは
M&Aの対象となる企業が決まれば買収に向けてのプロセスがスタートします。相手方が受け入れることが前提ですが、まず行うべきことはその会社の内情を把握することです。そのために行うのがデューデリジェンスと呼ばれる対象会社の調査・分析でそこで得られたリスクと思われる事項を契約においてヘッジするための交渉がその後に続きます。最終的には買収のための株式の売買契約などの契約書の形で正式な合意がなされ、必要な手続きを経て最終決済が行われるというのが簡単な流れとなります。もっとも、M&Aには相対で進む場合だけでなく、オークションと言われる複数の買収候補者が価格を競うようなケースもあることから、以上はあくまでも代表的なパターンです。
M&AはMergers and Acquisitionsの略で、企業の合併や買収を意味する言葉です。経済用語の一つです。